柔道整復師として働くメリット、デメリットについてお話します。

かつて柔道整復師は独立開業すれば一生食べることに困らない、素晴らしい職業の時代がありました。昨今は競争の激化や療養費の不正請求問題などがあり、柔道整復師になったからといって安泰とは言えません。

そこで今回は、柔道整復師のメリットとデメリットについて詳しく紹介します。これから柔道整復師を目指す方や、すでに柔道整復師として活躍されている方も参考にしてみてください。

柔道整復師はどのような仕事をしているか?

柔道整復師の本来の仕事は、ケガに対する施術をおこなうことです。柔道整復師が扱うケガの種類としては、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉ばなれなど)があげられます。

骨折と脱臼に関しては、初回は応急処置のみが認められていますが、現実的には整形外科を受診するのが一般的なので、柔道整復師の主な職掌は、捻挫と打撲、挫傷に対する施術となります。

ただ、最近は柔道整復師や整骨院・接骨院の数が激増しているため、柔道整復師の中には、マッサージ師や鍼灸師の資格を取ったり、スポーツトレーナーとして働いたりする方も少なくありません。

柔道整復師になるメリットとしては、上記のケガに関して保険施術ができる点や、国家資格であるため患者さんに安心感を与えられる点、独立開業して一国一城の主になれる点などがあげられます。

一方、柔道整復師になるデメリットとしては、医師とは違い診察や治療ができないことや、業界の先行きが不透明なことなどがあげられます。

整形外科医から見た柔道整復師

ケガの治療と聞いた場合、整形外科をイメージされる方も多いのではないでしょうか。整形外科でも整骨院・接骨院と同様、腰痛やねんざ、肉ばなれなどを診療するケースがあります。

実は、整形外科医から見た柔道整復師の印象は、必ずしもよいとは言えないようです。整形外科医になるには、6年間の専門教育を終え、医師国家試験に合格しなければなりません。

医師免許を取得してからも、さらに6年間の研修を受け、整形外科医になるための試験に合格する必要があります。

このように、整形外科医になるためには最低でも12年の専門教育が必要であるのに対し、柔道整復師は3年間の専門教育を受け、柔道整復師国家試験に受かればOKとなっています。

また、整形外科医の場合は、100人中1人の医療事故があると重大な責任を問われるのに対し、柔道整復師の場合は、症状が改善しなかったとしてもそれほど責任が問われません。このような扱いを不当に感じる整形外科医は少なくないようです。

日本では医療費による国庫のひっ迫が問題視し続けられていますが、ケガの改善目的なのか、リラクゼーションなのか不透明な整骨院・接骨院の施術に対する不信も拭い難く存在しています。

スポーツトレーナーとしての柔道整復師

柔道整復師の中には、自分がスポーツをしているときに整骨院・接骨院でケガを見てもらい、それがきっかけとなって柔道整復師を志す方も少なくありません。

そのため、柔道整復師の資格を取得したのち、スポーツトレーナーとして働く方もいます。スポーツトレーナー自体は国家資格ではないため、誰でもなることができます。

自分の好きなスポーツに携われるのが、柔道整復師がスポーツトレーナーとして働く最大のメリットです。ですが、スポーツトレーナーからすると、門外漢の柔道整復師がやってきて、あれこれ指導を始めるのは面白くないかもしれません。

ただ、日本代表などチームとしての規模が大きくなればなるほど、多数のスタッフが必要となります。柔道整復師であってもスポーツトレーナーであっても、一番重要視されるのは人柄です。

柔道整復師であっても特定のスポーツに対する造詣を深めれば、骨や筋肉に対するプロフェッショナルとしての知識を活かすことが可能となるでしょう。

介護現場からみた柔道整復師

柔道整復師の中には、機能訓練指導員として介護施設で働く方もいます。介護現場で働く人からは、「柔道整復師がオムツを替えられるのか?」「入浴介助ができるのか?」といった疑問の声が聞かれます。

また介護現場では常に人手が不足しているため、機能訓練指導員として勤務するつもりだった柔道整復師が、介護の仕事を手伝わざるを得なくなるケースもあるようです。

介護の仕事に対する理解およびやる気があれば話は別ですが、整骨院・接骨院で患者さんから「先生!先生!」とチヤホヤされていた方にはつらい職場かもしれません。

メリット・デメリットのまとめ

柔道整復師のメリットとしては、一定数の患者さんがつけば安定した収入を得られることや、独立開業して年収アップにつなげられること、健康保険を利用して施術できることなどがあげられます。

ただ、一部の柔道整復師による療養費の不正請求問題や、柔道整復師および整骨院・接骨院の数の激増などにともない、業界の未来は必ずしも安泰とは言えません。

そのため、柔道整復師の方もさまざまなスキルや知識を身に付け、自分に合った職場で働くのがおすすめです。どのような職場で働くにしても、最後に物を言うのは人柄です。自己研鑽を怠らず、やりがいのある仕事を続けられるようにしましょう。


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