整骨院・接骨院の独立開業は儲かるの？独立開業への道

整骨院・接骨院の独立開業は儲かるの？独立開業への道

かつては、柔道整復師の資格を取りさえすれば儲かるという時代がありました。ですが、柔道整復師の数や施術所の増加にともない、整骨院・接骨院業界でも徐々にパイの奪い合いが起こるようになってきています。

そのため、かつてのように資格さえ取れば安泰とは言えなくなってきています。今回は、整骨院・接骨院の現状や、独立開業して成功するための方法について詳しくご紹介しています。

整骨院・接骨院の開業は儲かる？

結論から先に申し上げますと、整骨院・接骨院が儲かるかどうかは、経営スタイルが大きく左右すると言わざるを得ません。

もともと整骨院・接骨院では、健康保険を利用してねんざや打撲、突き指などに対する施術を行い、各保険組合に療養費を請求することで生計を立ててきた側面があります。

ところが、療養費の不正請求や水増し請求を行う整骨院・接骨院が、公的機関によって摘発される事件が増えるにつれ、年々療養費の請求に関する審査が厳しくなってきています。

これまでのようにケガに対する施術だけを行っていると、コンビニの数と変わらないくらいまで増えた整骨院・接骨院同士によるパイの奪い合いが起こり、やがて経営が立ち行かなくなる施術所も増えてくることでしょう。

そのため、整骨院・接骨院でも自費メニューを取り入れることが喫緊の課題と言えます。整骨院・接骨院の中には、完全に自費メニューへと移行し、成功を収めているところがあります。

独立に向く人、向かない人

柔道整復師の資格を取ったからといって、いきなり独立開業するような方はまずいません。通常は既存の施術所で腕を磨き、集客法を学び、自分のファンとなってくれる患者さんを増やし、満を持して独立開業することが一般的です。

ですが、いざ独立開業しても経営が軌道に乗る方もいれば、残念ながら廃業に追い込まれる方もいます。そこで、整骨院・接骨院の独立に向く人、向かない人についてご紹介します。

＜独立に向く人＞

整骨院・接骨院の独立開業に向いている方としては、次のような方が挙げられます。

行動力のある方

整骨院・接骨院に限らず、事業を継続することはトライ＆エラーの繰り返しです。うまくいかない時にただ何もせずに悩んでいるだけでは、状況を打開することは難しいでしょう。

考えるよりも先に身体が動く、アイデアがどんどん浮かんでくる、失敗したらすぐに次に取り掛かる、そのような方が整骨院・接骨院の独立に向いているでしょう。

根拠のない自信がある方

根拠のない自信を持っている方は、事業を行うことに向いていると言えるでしょう。根拠のある自信は、根拠が揺らぐとともに失われてしまいます。

ですが、根拠のない自信は失われることがありません。「自分はできる、大丈夫」と思っている限り、いつでも前を向いていることができます。

＜独立に向かない人＞

整骨院・接骨院の独立に向いていない方としては、次のような方が挙げられます。

言い訳が多い方

何かうまくいかないことがあった時に、人のせいや社会のせいにする方は、開業に向いていないと言えるでしょう。「全ての責任を自分が取る」という方に、スタッフや患者さんはついていくものです。

モチベーションを維持できない方

整骨院・接骨院を独立開業することには、大変なモチベーションが必要となります。最初は理想を抱いていたものの、経営がそこそこ安定してくると、当初のモチベーションを失われる方が少なくありません。

施術者のモチベーションが低下していることは、患者さんには敏感に伝わるものです。その結果、1人1人と整骨院・接骨院から患者さんが去り、気が付いた時には苦境に立たされていることとなるのです。

確かな技術だけで儲かるの？経営者としての手腕も問われる！

整骨院・接骨院を始め、療術家や施術家と呼ばれる方に多い例が、「治せばリピートする」という考え方を持っていることです。

ですが、素晴らしい技術を持っていたとしても、それを伝えるすべがなければ、見込み患者さんを自院に導くことができません。そのために必要となるのが経営者としての手腕です。

新規顧客を発掘することはもちろんのこと、既存の患者さんへのフォローを怠らず、自院の宣伝マンとなってもらうことが重要です。ファンが増えれば増えるほど、勝手に紹介患者さんも増えるものです。

経営者同士のコミュニティで学ぶ ！人脈づくりも大変な仕事！

整骨院・接骨院は1人で開業することもできますし、保険施術や自費施術を使い分けることで、十分以上の収入を得ることも可能です。

ですが、1人で施術を行っていると、いつの間にか自分の知識や技術が時代遅れになっていることも少なくありません。そのため、独立開業後も各種のセミナーに参加したり、経営者同士の会合に顔を出したりするなど、人脈を作ることも重要な仕事と言えます。

まとめ

整骨院・接骨院は、独立開業さえすれば儲かるという時代ではなくなっています。施術所の数が増加の一途をたどっている今だからこそ、経営スタイルを見直すときに来ているのかもしれません。

今後、保険施術だけでは経営が厳しくなることは間違いないでしょう。そのため、早めに自費メニューを取り入れ、徐々に保険施術の割合を減らしていくことが求められます。

また、治せばリピートするという古い考え方は捨て、既存の患者さんに対するフォローを手厚くし、自院の宣伝マンになってもらうことが重要です。

独立開業後も各種セミナーや軽々者同士の会合に参加し、常に最新の知識や技術を獲得し、モチベーションを維持することが、長く経営を安定させることに繋がります。