整骨院・接骨院の平均売上とは | 安定的な経営のための売上を伸ばすポイントとは？

整骨院・接骨院の平均売上とは | 安定的な経営のための売上を伸ばすポイントとは？

パソコンやスマホが普及した昨今、整骨院や接骨院のニーズはますます高くなっています。ただ、問題なのが施術所の数、および柔道整復師の人数が増え続けている点です。

かつては整骨院・接骨院を独立開業すれば、後は左団扇で暮らせる時期もありました。ですが、現在では攻めの姿勢を取らないと、業界の過酷な競争に勝ち抜いていけません。

では、整骨院・接骨院の経営を安定させる場合、どれくらいの平均売り上げが必要なのでしょうか。売り上げを伸ばすためのポイントと合わせて解説します。

売上の良し悪しとは？整骨院・接骨院の現状

かつては整骨院・接骨院というと、保険診療をおこなう場所というイメージがありました。患者さんの方ではその認識に変わりがないかもしれませんが、施術者からすると、いつまでも保険診療だけやっている訳にはいかない事情もあります。

冒頭でも述べましたように、整骨院・接骨院の数、および柔道整復師の人数は増加の一途をたどっており、いうなれば患者さんの奪い合いが起こっています。

その地域で整骨院・接骨院を必要とする方の数には上限があるため、整骨院・接骨院側でも、あの手この手で集客を試みている訳です。

整骨院・接骨院の運営が成功しているかどうかを判断する基準の1つが、売り上げの良しあしと言えるのではないでしょうか。

もちろん、売り上げが多いのに越したことはないのですが、単純に売り上げだけを見ていると、思わぬ落とし穴にはまる可能性もあります。

整骨院・接骨院を独立開業した場合の売上と年収

売る上げを伸ばすためのポイントについてご紹介する前に、整骨院・接骨院を独立開業した場合、どれくらいの売り上げおよび年収を得られるのか知っておきましょう。

整骨院・接骨院に勤務する柔道整復師の平均年収はおよそ400万円とされています。一方、一人で整骨院・接骨院を開業した場合、平均年収はおよそ300万円から800万円と幅があります。

月商ベースで見た場合、一人整骨院や接骨院の場合、月商が50万円～60万円といった数字が一般的です。

ただし、毎月の固定費が必要となるため、50万円～60万円がそのまま懐に入るわけではありません。そのため、一人整骨院・接骨院であっても、月商100万円は欲しいところです。

もちろん、開業する場所によって固定費は異なりますので、地方で開業した場合、売り上げが50万円から60万円でも十分に生活していける可能性はあります。

反対に、都市部で整骨院・接骨院を開業した場合、売上が70万円から80万円あっても、何とかやっていけるレベルであることも珍しくありません。

また、スタッフや受付さんを雇って経営する場合、人件費の問題も出てきます。保険診療ができるといっても、開業すれば左団扇とはならないことが分かるのではないでしょうか。

なんとなく漠然と売上の数値を追っていませんか？

整骨院・接骨院の経営が成功しているかどうかの判断基準の1つとして、ここまで平均的な売り上げや年収をご紹介してきました。

もちろん売り上げが多いことに越したことはありませんが、なんとなく漠然と売り上げの数値だけを負っていると、思わぬ落とし穴にはまりかねません。

どういうことかというと、整骨院・接骨院業界では、年々保険施術で得られる収入が減少傾向にあるからです。

冒頭でもお話したように、整骨院・接骨院業界では過当競争が起こっているうえ、昨今の不正請求問題などもあり、療養費の支払いが厳格に審査されるようになってきています。

そのため、保険による売り上げだけでは、これからの整骨院・接骨院の運営は心もとないと言えるのです。

また、日々の営業によって得られた報酬のどれくらいを、投資に回しているのかもポイントです。常に先を見据えて投資しておかないと、いずれ経営が立ち行かなくなるでしょう。

新規患獲得のための「広告費」の大切さとは？

整骨院・接骨院の経営を安定させるためには、新規顧客を獲得し続ける必要があります。そのため、多くの施術所では紹介システムを採用したり、チラシを配布したりしています。

ですが、業界全体で見た場合、整骨院・接骨院ではまだまだ広告費にお金をかけていないのが現状です。逆に言うと、適切な広告費をかけることで、ライバルに勝てる可能性が高くなるとも言えるのです。

広告費に使うべき金額は、売り上げの3％から5％が目安とされています。例えば1ヶ月の売り上げが80万円あった場合、広告費として24,000円～40,000円を捻出する計算となります。

「1ヶ月に40,000円も必要なの？」と驚かれるかもしれませんが、新規患者さんは一般的に数ヶ月は通院されますし、いったん治っても、再来される可能性も低くありません。

つまり、売り上げの3％から5％を広告費に回しても、十分に元が取れる計算となるのです。商人の世界では「損して得取れ」という言葉がありますが、整骨院・接骨院にも当てはまると言えるでしょう。

まとめ

柔道整復師は患者さんの不調を改善して「ありがとう」といってもらえる素晴らしい職業です。ですが、開業して経営者となった場合、売り上げを上げ続けるシステムを構築しなければなりません。

そのポイントの1つが、今回ご紹介した広告費です。業界的にまだ広告費にかける費用が少ない今のうちに、ライバルに先駆けて新規顧客の獲得に努めましょう！