整体院?それとも接骨院?| 肩こりで接骨院へ来院した患者さんの正しい対応とは

厚生労働省がおこなっている国民生活基礎調査によると、肩こりは日本人女性にとって1番のお身体の悩みとなっており、男性においても腰痛に次いで第2位のお悩みとなっています。

これほど多くの方が肩こりに悩まされているのにもかかわらず、整形外科などではシップや痛み止めを渡されて終わりというケースが少なくありません。

では、肩こりがあるときに整骨院・接骨院で見てもらうことはできるのでしょうか。また、肩こりを改善するには、どのような施術を受けることがおすすめなのでしょうか。

肩こりで接骨院へ行ってもいいのでしょうか?

街中には整形外科を始め、たくさんの整骨院や接骨院、整体院、鍼灸院、カイロプラクティック、マッサージ屋さんなどがあります。

そのため、肩こりをお持ちの方の中には、「どこで自分の肩こりを見てもらえばよいのか分からない」という方もたくさんいらっしゃいます。

患者さんの立場から申し上げますと、肩こりを訴えて整骨院や接骨院を訪れることは自由です。ただし、施術が健康保険適用の対象となるかどうかは別問題です。

整骨院・接骨院側としては、原則として肩こりには健康保険が適用されないこと、および、肩こりの原因となる疾患であれば、健康保険の適用対象となる可能性があることなどを、施術の前にしっかりと患者さんに説明することが求められます。

保険治療できる肩こり

医学大辞典によると、肩こりは『僧帽筋を中心とした肩甲帯筋群のうっ血・浮腫により生じた同部のこり、はり、こわばり、重圧感、痛みなどの総称』と定義されています。

肩甲帯筋群とは、肩から肩甲骨にかけての筋肉を意味し、うっ血や浮腫とは、血行不良によってむくみが生じていることを意味します。

肩こりの原因としては、猫背や巻き肩、反り腰といった不良姿勢のほか、頚椎疾患や胸郭出口症候群といった整形外科的疾患、および高血圧や更年期障害などが挙げられています。

つまり、肩こりの原因が高血圧や更年期障害、または整形外科的疾患である場合、原疾患に関しては健康保険の適用対象となります。

ただし、肩こりそのものを治療することが目的ではなく、あくまでも肩こりの原因となる疾患や病気を改善することが目的となっています。

整骨院や接骨院の場合、胸郭出口症候群やむち打ちなどの頸椎疾患、四十肩・五十肩などが疑われる場合、健康保険を利用して施術できる可能性もあります。

保険治療できない肩こり

健康保険が適用されない肩こりは、慢性的な肩こりです。原則として、整骨院や接骨院で保険が使えるのは、明確な受傷起点があるケガのみです。

具体的に言うと、骨折や脱臼、捻挫、打撲、挫傷(肉ばなれ)が挙げられます。骨折と脱臼に関しては、初回は応急処置のみおこなうことが可能です。

肩こりはある日突然のように起こるものではなく、日常の生活習慣や疲労、不良姿勢などが積み重なった結果として起こるものです。

実際、「〇月△日に肩こりを発症した」という方はまずいらっしゃらないことでしょう。整骨院や接骨院で保険が適用されるのは、原則としてケガだけであることを患者さんに伝えることが重要です。

ですが、肩こりを改善するための施術が、整骨院や接骨院ではできないという訳ではありません。最近は整骨院や接骨院でも、自費メニューを導入しているところが増えています。

施術費は全額自己負担となってしまいますが、保険施術とは異なり、施術範囲に制限がありません。そのため、肩こりを根本的に改善する場合、自費メニューの方が効果的であることも珍しくありません。

保険治療、自費治療を含め、肩こりを改善させる治療の提案こそ大切

整骨院や接骨院を運営されている方にとって、新規顧客の獲得は非常の大きな問題だと思います。仮に保険施術しかおこなっていない場合、肩こりで来られた患者さんをみすみす失ってしまう結果となりかねません。

また、患者さんの方にしても、「健康保険が使えないのであれば、施術を受けなくていい」となる可能性もあります。

そのため、保険施術、自費施術を問わず、肩こりを根本的に改善させるための提案を、患者さんに対しておこなうことが重要です。

確かに整骨院や接骨院では、慢性的な肩こりや腰痛に対する保険施術はできません。ですが、柔道整復師の多くが、肩こりや腰痛を改善するノウハウを持っているはずです。

肩こりが単に筋肉の緊張からもたらされるだけでなく、不良姿勢や血行不良、ストレス、骨盤のゆがみなども原因となることを患者さんに伝えることで、「では一度、施術を受けてみよう」となることも少なくありません。

施術を受けた結果、肩こりが快方へと向かえば、仮に全額自己負担であろうが、その患者さんは気っとリピーター化することでしょう。患者さんの懐具合を気にすることは、柔道整復師の仕事ではありません。

柔道整復師に求められることは、肩こりを改善するためのプランを提案し、肩こりがなくなる未来図を描いてあげることです。

「自費施術でもいいから肩こりを改善して欲しい」という方が増えれば、治療院経営を安定化させることにもつながりますよ。

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