整体師やカイロプラクターって需要はあるの？整体師の現状と今後は？

整体師やカイロプラクターって需要はあるの？整体師の現状と今後は？

整体師やカイロプラクターのお仕事は、病院や整骨院、接骨院などでは治らなかった症状を改善に導いたり、日常生活を快適に過ごせる身体づくりをサポートしたりすることです。

日本では整体師やカイロプラクターが国家資格ではないため、これから目指す方や実際にお仕事をされている方の中には、将来性があるのか心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回の記事では、整体師の現状や需要、年収などをご紹介するとともに、整体師として活躍するために必要なポイントについて解説しています。

整体は儲かるの？整体師の現状と需要

整体は儲かるのかどうかお応えするとすれば、「人それぞれです」というほかありません。人気のセラピストであれば、1ヶ月に100万円以上の売り上げを確保する方もいらっしゃいます。

独立開業せずに、マッサージ店やスーパー銭湯、リラクゼーションサロンなどでアルバイトをしている場合、年収が300万円に満たないこともあります。

整体師の仕事は技術を売りにすることとお考えの方もいらっしゃると思いますが、高い技術があるからといって、必ずしも売り上げにつながるわけではありません。

逆に、技術はそこそこでも、マーケティングや宣伝広告などに詳しければ、たくさんの患者さんに来院してもらい、安定した売り上げにつなげることが可能です。

整体師の将来は明るいのか？

整体師の将来は明るいのかどうかについて説明する前に、整骨院や鍼灸院、マッサージ院などの現状について見てみましょう。

2015年の時点で、整骨院や鍼灸院、マッサージ院市場の売り上げは、およそ9900億円でしたが、2018年になると売り上げが9400億円にまで減少しています。

整骨院だけに限定してみると、2015年時点でおよそ5500億円あった売り上げが、2018年には4800億円にまで減少しています。

減少率を見てみると、整骨院や接骨院、マッサージ院全体では、4年間でおよそ5%、整骨院や接骨院に限ってみると、4年間で13%の減少となっています。

業界全体の売り上げが減少しているのは、人口の減少とも無関係ではないでしょう。整骨院の売り上げが大幅に減少しているのは、整体院やカイロプラクティック院など、競合相手が増えていることにも原因がありそうです。

整骨院では年々療養費が削減される傾向にあり、保険診療では徐々に稼げなくなってきています。そういった点を勘案した場合、元から自費で施術をおこなっている整体師の将来は明るいといえるかもしれません。

整体師として活躍するには

整骨院・接骨院市場における保険治療（療養費）の減少は、逆に言うと整体師など自費施術をおこなっている施術所には追い風となります。そこで、整体師としてさらに活躍するためのポイントをご紹介します。

技術を磨き続ける

整体師として活躍するためには、常に技術を磨き続けることが重要です。独立開業した整体師の方に多いのが、一度習得した技術だけで何年も施術を続けているケースです。

たくさんの手技を身に付ければいいという訳ではありませんが、毎回のように同じ施術を受けていると、患者さんの中には飽きてしまう方もいます。

また、新しい技術を目にすることで、すでに身に付けている技術を補完することにもつながります。技術を磨き続ければ、新しい技術を見ただけで、何をやっているのか理解できるようになるのもメリットです。

既存患者さんを大切にする

整体師として活躍するためには、既存患者さんを大切にすることが欠かせません。整体院を経営している方の中には、新規集客にばかりとらわれ、初回無料キャンペーンなどをおこなっているケースもあります。

ですが、本来大切にすべきなのは、すでに施術所へと足を運んでくれている患者さんです。1人の新規患者さんを獲得するコストに比べれば、既存患者さんの来院回数を1回増やす方が、はるかにコスパの面でも効率的であることを知っておきましょう。

他との差別化を図る

整体師として活躍するためには、他の整体師や整体院にはない、自分（自院）だけの強みを持つことも重要です。

例えば腰痛に悩まされている患者さんがいるとして、「○○市で唯一の腰痛専門整体院」と「腰痛・肩こり・骨盤矯正・小顔整体院」のどちらを選ぶでしょうか。

さまざまな症状に対処できることはよいことですが、他との差別化を図っておかないと、かえって集客が困難になることを知っておきましょう。

まとめ

整骨院はもともと捻挫や打撲などのケガを取り扱う場所でしたが、実際には肩こりや腰痛患者さんも多く通っている実態がありました。

しかし、医療費が国庫を圧迫し続けていることから、年々保険請求に向けられる目が厳しくなっており、将来的には整骨院・接骨院では極めて限定的にしか保険が使えなくなる可能性もあります。

そういった意味では、自費施術をおこなう整体師の将来は明るいと言えるのではないでしょうか。今回ご紹介したポイントを参考に、さらに上のステップを目指しましょう。