接骨院、整骨院のレセプトの書き方 |どうしてレセプトが返戻されてしまう?返戻理由と対策について

整骨院や接骨院では、受領委任制度を採用しているところがほとんどではないでしょうか。受領委任制度とは、患者さんの支払う自己負担額以外の療養費を、整骨院や接骨院が各保険組合に対し、代わりに請求する制度のことを意味します。

その際に必要となるのがレセプトです。ですが、柔道整復師の方の中には、レセプトの返戻にお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

せっかく提出したレセプトが返戻されてしまうと、再請求する手間が増えるだけでなく、件数が増えると治療院の運営にも支障をきたす可能性があります。

今回はレセプトに関する基本的知識や、レセプトが返戻されてしまう原因、および返戻されたレセプトの再請求方法などについてご紹介します。

レセプトの基本 |レセプトの記載は適切な保険利用をしていることの証明

レセプトとは一言でいうと、診療報酬の明細書を意味します。整骨院や接骨院で用いられるレセプトは、正式名称を「柔道整復施術療養費支給申請書」(以下レセプト)と言います。

整骨院や接骨院で健康保険を取り扱う場合、大きく分けて「償還払い」と「受領委任払い」の2つの方法がありますが、多くの整骨院や整骨院では、受領委任払制度を採っていることでしょう。

償還払いとは、患者さんがいったん窓口で療養費を全額支払い、後日、自らが各保険組合に対して、保険負担分を請求する制度を意味します。

受領委任払いは、整骨院や整骨院の方で、保険負担分を各保険組合に代行請求することを意味します。その場合、患者さんが窓口で支払う額が、療養費全体の1割から3割で済むというメリットがあります。

毎月、整骨院や整骨院から各保険組合に対して提出されるレセプトは、適切な保険利用をしていることの証明をおこない、療養費を支給してもらうためにあります。

レセプトの返戻とはどういうこと?

レセプトの返戻(へんれい)とは、レセプトの内容に疑わしい点や、不適切な点があった場合、国民健康保険団体連合会や各保険組合などの審査支払機関によって、レセプトが整骨院や整骨院に差し戻されることを意味します。

返戻とよく似た例にレセプトの査定があるのですが、査定の場合は返戻とは異なり、報酬の請求自体が認められなかったり、報酬額が差し引かれたりするため、返戻よりも厳しい扱いとなっています。

レセプトが返戻されないように | 返戻される主な原因

レセプトが返戻される主な原因としては、柔道整復師によるミスと、事務手続き上のミスおよび、同じ月に同じ部位の治療を医療機関で受けていることが挙げられます。

柔道整復師によるミス

レセプトが返戻される原因となる柔道整復師によるミスとしては、症状と施術内容の不一致、長期施術継続理由の未記載、診療報酬点数の誤記などが挙げられます。

患者さんの症状と施術内容が一致していない場合、および診療報酬点数が誤っている場合、適切な保険利用をしていない可能性が疑われ、レセプトが返戻される結果となります。

また、3ヶ月以上に渡って同一部位に対する施術を継続する場合、レセプトに長期施術継続理由を記載する義務があります。また、1ヶ月の内10回から15回と頻繁に来院される場合、その理由も記載しなければなりません。

事務手続き上のミス

レセプトが返戻される事務手続き上のミスとしては、保険証と本人のサインの不一致(旧字体など)、保険者番号の入力ミスなどが挙げられます。

同じ月に同じ部位の治療を医療機関で受けている

例えば膝のケガをした場合に、整形外科と整骨院の両方で、同じ場所の治療(施術)を受けることは、法律上認められていません。

仮に両方で膝の治療を受けた場合、診療報酬は医療機関に対して支払われます。自費での施術は並行しておこなうことが可能ですが、保険診療はどちらか一方でしか受けられないことを知っておきましょう。

返戻されたレセプトの再請求について

返戻されたレセプトに関しては、再請求をおこなうことが可能です。紙のレセプトを利用している場合、指摘された内容に応じて返戻されたレセプトの写しを修正して提出します。

電子レセプトを利用している場合は、オンラインでレセプトをダウンロードし、内容を修正したうえで出力すると、再請求が簡単におこなえます。

レセプトの再請求の受付期間は、患者さんが施術費を支払ってから2年間となっています。通常、再請求の期間を過ぎるようなことはまずありませんが、返戻されたレセプトに関しては、なるべく早めに再請求するよう心がけましょう。

まとめ

レセプトが返戻されると、再請求の手間がかかるだけでなく、診療報酬の支払いが次月以降となってしまうため、治療院の経営に悪影響をもたらすことがあります。

レセプトの返戻を避けるためには、日ごろから名前や保険番号の記入ミスがないように確認することが重要ですし、なにより、レセプト業務に関するスキルアップを図ることが求められます。

スタッフや受付さんがいる場合は、レセプト以前の段階でミスをなくしておくように徹底して指導することが、レセプトの返戻を避けることにつながります。

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