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整骨院・接骨院が潰れる原因とは?増えすぎて競争激化?潰れないための対策方は?
かつては整骨院・接骨院を開業すると、あとは左団扇で暮らすことができた時代もありました。しかし、近年になり整骨院・接骨院では売り上げが減少しているだけでなく、閉院数も増加傾向にあります。
こちらの記事では、整骨院・接骨院が潰れる原因について解説するとともに、閉院に追い込まれないための対策法をご紹介しています。
整骨院・接骨院、1院あたりの売上減少や倒産件数増加など事実を把握
令和2年(2020年)の段階で、全国にはおよそ50,000万件の整骨院・接骨院があるとされています。平成12年(2000年)ではおよそ24,500件だったため、わずか20年の間に2倍以上に増加していることが分かります。
一方、柔道整復分野に対して支払われる療養費は平成23(2011年)年にピークを迎え、その後、平成30(2018年)までの7年間で400万以上も減少しているのが現実です。
そのため、整骨院・接骨院の倒産件数も増加傾向にあり、2008年の倒産件数が27件だったのに対し、2018年の倒産件数は85件と3倍以上となっています。
整骨院・接骨院の倒産件数が85件と聞いた場合、意外に少ないと思われる方もいるかもしれません。ただ、この数字には個人で開業している施術所の多くが含まれていないことを踏まえておく必要があります。
整骨院・接骨院業界の不振はどうして?
整骨院・接骨院や鍼灸院、整体院、マッサージ業など業界全体を見た場合、2014年から2018年までの間に市場規模が96%へと縮小しています。
一方、整骨院・接骨院業界に限ってみた場合、同じ期間の間に市場規模が86%にまで縮小しているのが現実です。整骨院・接骨院業界が不振に陥っている主な原因としては以下の点があげられます。
- パイの奪い合いが起こっている
- 療養費が減少している
- コロナ禍で来院数が減少している
- 追加融資を受けにくくなっている
整骨院・接骨院業界が不振に陥っている原因の1つが、パイの奪い合いが起こっていることです。整骨院・接骨院の数が増えていることはもちろん、柔道整復師の数も年々増加傾向にあります。
一方で日本の人口は減少傾向にあるため、多くの整骨院・接骨院が限られた患者さんを奪い合う事態が起こっているのです。
療養費が減少していることも、整骨院・接骨院業界が不振に陥っている原因の1つです。多くの柔道整復師はまじめに仕事に取り組んでいますが、一部の柔道整復師による不正請求や反社会的勢力との癒着により、療養費の支払い基準が厳しくなっています。
また、2020年に世界中をパニックに陥れた新型コロナウイルスのまん延にともない、整骨院・接骨院へ行くのを控える方が増えたことや、追加融資を受けにくくなっていることも、整骨院・接骨院業界を不振に追いやっている原因の1つです。
整骨院・接骨院が潰れないための課題と施策
整骨院・接骨院が潰れないための課題、および施策としては以下の点があげられます。
課題
- 経営の効率化
- VIP患者を作る
- 保険施術を見直す
整骨院・接骨院が潰れないための課題としては、経営の効率化があげられます。簡単に言えば、少ない時間で多くの売り上げが得られるようにしていくことが重要です。
かつて整骨院・接骨院では薄利多売傾向にありましたが、患者数が減少している昨今、1人の患者様に掛ける時間を減らし、なおかつ単価は上げていく必要があります。
そのためには、整骨院・接骨院の大ファンであるVIP患者を作ることが重要です。VIP患者は来院回数が多いだけでなく、家族や知人に整骨院・接骨院を紹介する宣伝マンとなってくれます。
また、今後も療養費の支払いは減少傾向が続くと考えられるため、早い段階で保険施術の割合を減らし、自費施術に切り替えていくことも重要です。
施策
- 自費メニューを導入する
- 紹介システムを作る
- 離反対策をおこなう
整骨院・接骨院と言えばねんざなどのケガを健康保険で安く見てもらえる場所といったイメージが患者さんの中にはあります。
しかし、ケガに対する保険施術だけでは食べていけない施術所も増えています。そのため、なるべく早く自費メニューを導入することが欠かせません。
ただし、最初から全て自費メニューにしてしまうと、これまでの患者さんがまったく来なくなる恐れもあるため、少しずつ自費施術の割合を増やしていくことがおすすめです。
また、VIP患者さんが家族や知人に整骨院・接骨院を紹介しやすいように、紹介システムを作ることも重要です。
自費施術の場合、紹介してくれた方だけでなく、紹介された方の施術費を割引するなど工夫すれば、紹介患者の数を増やすことが期待できます。
最後に、整骨院・接骨院の経営を安定させるためには、離反対策をおこなうことが必須です。いくら新規や紹介の患者さんが増えたとしても、離反率が高ければ経営を安定させることはできません。
どのような症例や年齢層の離反率が高いのかをデータとして把握し、個々に対策を講じることが経営の安定化につながります。
まとめ
整骨院・接骨院の閉院数は年々増加傾向にあるものの、飲食業などほかの業界に比べれば、まだ悲惨と言えるほどの事態には至っていません。
しかし、保険施術による売り上げだけに頼っていると、いずれ療養費の減少にともない、閉院へと追いやられる可能性もあります。
そのため、売り上げに余裕があるうちから自費メニューを導入したり、離反対策をおこなうなど、経営を安定化させることが必須だと言えるでしょう。
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